背骨を通るスペースが靭帯の肥厚や骨の変形に伴う神経圧迫や血流障害(静脈叢の障害)などによって生じる間歇性跛行(500mも続けてあるけない)ときに、脊柱管狭窄症だと診断されます。
解剖×病態×原因=診断ですので
脊柱管狭窄症というのは脊柱管×病態?×原因?で、脊柱管が何らかの原因で狭窄した状態を指します。
特徴的な間歇性跛行がない場合には、別の痛みの原因も検討すると良いかもしれません。
脊柱管狭窄症だからと、簡単に脊柱管を大きくする手術を選択するのは注意が必要です。
間歇性跛行があるか、その他、明確にある部位の脊柱管狭窄が原因と判断できているかは重要だと思います。
しかし臨床において、側弯症や圧迫骨折などの既往がある方であまりにもエックス線検査やMRIなどで変形が顕著だと
その他の部分が発痛源になっていることが見過ごされている方も散見されます。
変形や狭窄などの構造異常はけっして良いことではないので、
予防や治療をすることに大きな意味がありますが、
今困っている痛みが別のことから来ている場合には
そっちに今すぐ対応することが重要だと思います。
先日も、すべり症、狭窄症とされた中年の方が、
薬も十分効かないと相談がありました。
すべり症や狭窄症の治療は私にはできませんが
その他の部分について評価すると
殿筋のあたりが触ると下肢痛を誘発することに気が付きました。
そして臀部をリリースしていくと
ずいぶんと脚が軽くなったといわれ、
セルフケアとして自動運動などをアドバイスしました。
構造と機能はどちらも大切。
機能の面に関しては、コンディショニングとかパーソナルケア、
トレーニングなどで不全な状態を変化させるという視点も重要ですね。
誰でもどこでも専門医に見てもらえるわけではありません。
服薬や電気治療に加えて、
身体の機能を本来の状態に近づけることで
健康状態も改善し、薬の効き目も高まるかもしれません。
機能が高まることで、痛みという結果を変えられるかもしれません。
動くべき部位がしっかり動き
安定するべき部位がしっかり安定しているか
柔軟性は適当か、筋パフォーマンスは適当か、
そんな視点を、脊柱管狭窄症と言われた方にも持ってもらえると
今より前に進むのではないでしょうか。
お気軽にお問合せください。
LINE@ID: @940uhywz
mail: infoアットphysio-japan.com