運動器疼痛学会でのメモから。
○慢性疼痛リハビリテーションのために必要な基礎医学知識(不活動)
・急性痛と慢性痛に共通して過度の安静を回避し活動性を維持させていくことは重要。
・FAB痛みの恐怖ー回避モデル。不活動から廃用、抑うつ
・運動器に対する影響、拘縮、廃用性筋委縮。関節拘縮は線維化が要因。
・病態形成における不活動の影響。痛みの持続、新たな痛みの発生に関与。
・ギブス固定などで組織損傷部位を過度に安静にすると痛みが長引く、痛覚閾値が下がる
・健常者のギプス固定でも痛覚閾値が下がる、28日経過しても痛覚閾値が上がらない。長期化する。慢性化する。「不活動性疼痛」「不動性疼痛」といわれる。
・足部骨折28例、2-9週のギプス固定と非荷重。57%でアロディニアを認めた。CRPSの47%はギプス固定をしていたとする論文もある
・腰痛発生時、3日以内の安静はその後の機能障害の回復がよい。長期安静により1年後も機能障害の回復が悪い。実験と臨床から、不活動性疼痛の存在が示唆される。
□所感
□なにがなんでも動いたほうが良いわけではない。
□動かしても痛くないところは積極的に動かすほうがよい
□無理をせず、数分の運動からでもよい。
□運動の種類は鎮痛の結果に影響しない
□恐怖は痛みの体験と不確実な情報、医療者の態度、などから生じることがある。
□不安を低減させるため、前頭葉を刺激するようなマインドフルネス瞑想や、疼痛生理学の学習なども効果的。
□慢性痛の方も、しっかり触って評価して、異常な姿勢や運動パタンは修正する。
□運動をつかさどる脳への電気刺激で痛みが緩和した研究もあり、運動に集中すること、運動パタンを変えることなどは、脳機能を高めるペインリハビリテーションとしても興味深い。
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