メモ
正中神経が手首のところで絞扼性傷害をおこすと、人差し指から薬指を中心にジンジンとしたしびれや痛みがでて、進行すると母指球筋が痩せてきます。
夜や明け方に症状が悪化することも多く、甲状腺機能低下症や糖尿病、アミロイドーシス、末端肥大症などの基礎疾患が隠れていることもあるので医師の診察が必要です。
知覚異常や感覚障害は薬指の内側と外側で違いがでるRing Finger Splittingという所見があります。
手のひらの感覚神経は手根管を通らないので、指先よりは原則症状はありません。
神経内科での神経伝導検査などで診断ができます。
身体的には手根骨の可動性低下や、指の屈筋腱や支帯と正中神経の癒着などがある場合があり、投薬治療などに合わせて身体機能を高めることも重要です。
参考:高齢者の手足しびれ感の診断ポイント:吉村 道由ら、日本内科学会雑誌 第103管 第8号 H26.8.10 PP1876-1884