痛みによって時折おこる情動に怒りがあります。
認知症ケアについての新聞コラムで怒りについての記事がありましたので抜粋して紹介します。
以下、一部抜粋(中日新聞 精神科医・渡辺俊之先生の記事より
認知症の人を介護する人たちが共通して抱く感情の一つが怒りです。ストレスが高まったときに自然に生じてくる防衛的な感情で、防ぐことができません。大切なのは怒りが出てきたときの対処方法を持つことです。
・・・・・心理学者のバリー/ジェイコブス氏は、怒りがっ出たときの対応について4つの方法を勧めています。
第一は’「ゆっくりと呼吸する」ことです。怒りを感じたら、ちょっとその場から離れて、深呼吸をしてみると感情が落ち着きます。
第2は、認知症の人に「共感できるところを探す」。介護でイライラする事があったら「本人も戸惑っているんだ」と考えるのです。
第3は、「怒りの背後にある悲しみや落胆を認めること」。怒りの裏には愛する家族が変わってしまったとういう悲しみがあるもの。それを自覚することで冷静になることができます。そして最後は「怒りを生産的なエネルギーに変えること」。怒りは、ただ目の前の相手にぶつけるだけのものではありません。「社会を良くしたい」という怒りもあります。すじを通して、たくましく生きていく原動力にもなります。。。。。。。
慢性痛の方の場合にも、ゆっくりと呼吸し、何かを許し、こんなはずじゃなかったという悲しみを認め、冷静になり、積極的に自主的にセルフケアを学んで実践したり、少しづつ避けてきた行動を取り戻すことが大切だと思います。